これから百年たっても、百年前と同じように、“人間”はほどほどに賢く、あるいはどうしようもなく愚かしい存在であり続けるだろう。それは仕方がないことだ。私たちは、そういう前提でしか希望を持つことができない。ならば、この「決して変わらない人間」のために何ができるのかを考えてみよう。


斎藤環(精神科医)
(サンガジャパンVol.3 「『我執』と精神分析」)
※肩書は掲載時