アルボムッレ・スマナサーラ

【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】 

    皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「過去の恋愛への後悔」です。

[Q]

    昔、すごく好きだった人に久しぶりに会ったら、いつの間にか結婚して子供までいました。過去に付き合うチャンスはあったのに、頑固に意地を張ってそうしなかったことを、その時は素直になれなかったことを後悔しています。恋愛すべき時、できた時を台無しにしてしまいました。
    いろんな人に話を聞いてもらいかなり楽になりましたが、やっぱり付き合わなかった自分に対して「馬鹿!」という気持ちがあります。アドバイスをお願いします。


[A]

■業が関わらないと結婚までは進めない

    たまたまその人に会ったからすごいショックを受けただけで、知らなかったらそんな悔やむ気持ちにはならないでしょうに。自分にはまだパートナーがいないから悩んでいるのだと思います。気にしないでその人のことは忘れて下さい。
    実際に付き合ってみたら、性格が合わなかったかもしれませんよ?    結婚は業が関わらないとできないのです。結婚したらその人のために一生を尽くさなくてはいけません。それぐらいお互いに業が繋がっていないと結婚までは行かないのです。
    貸し借りという感じの業の組み合わせもあります。おそらくその、昔好きだった方には業の貸しも借りなどは無く、ただ見た目が好みだっただけでしょう。「ああ、かわいい」と思ったからといって、だから結婚しようということにはなりません。あなたの業で貸し借りがある人に出会ったら自然と結婚まで進んでいくと思います。
    とにかく 過去の失敗は忘れていください。当時は意地を張っていたと自分でも言っていますけれど、頑なにアプローチをしなかったのは、やはり合わなかったからなのです。合うならば、相手の気持ちを自分の方向へ向けるために、プライドなんか捨てて馬鹿馬鹿しいほど努力しますよ。あなたはそうしなかった。ということは、やはり合わなかったということになるのです。
    過去は終わったことです。今日どうするのか、明日どうするのか、ということを軸に人生を計算して頑張ってください。



■出典    『それならブッダにきいてみよう: こころ編5』
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