【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日テーマは「お釈迦様とお経」です。
[Q]
お釈迦様が生きていらしたときは、お経を唱えていなかったのではないかと思います。なにか暗唱するようなものはあったのでしょうか。
[A]
当然、ブッダの在世中は経典はありませんでしたから、お経を唱えるということもありませんでした。お釈迦様は「悟りを開きなさい、苦しみをなくす方法があります」ということを教えていたのです。聞くほうは、お釈迦様から「生きる苦しみとはなんなのか」を説明していただいて、それから修行方法を教わったのです。
ですから、当時の出家した方々は、みんな瞑想修行を実践したのであって、お経をあげるということはまったくなかったのです。
■出典 『ブッダの質問箱』