【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「競争社会でも心を汚さないコツ」です。
[Q]
私たちは激しい競争社会で生きています。商売をしたり会社で働いたりする場合も競争を避けることは難しそうです。そんな中で貪瞋痴(むさぼり、怒り、無知の三毒)で心汚さないコツのようなものはあるのでしょうか?
[A]
■慈しみで仕事をすること
競争する人には勝手に競争させて、「自分の仕事は生命を助けることだ」と慈しみで仕事することです。会社で新製品を開発する時も「これが人々の役に立ちますように、人々が助かりますように」という気持ちで取り組むのです。そういう気持ちで作られた製品ならば、買う人も「これを買って良かった」と思います。また次も買ってくれるし、他の人にも勧めてくれます。
役に立つ仕事をしたり、役に立つものを作ったりする会社ならば決して倒産しません。たとえ一見つまらなく思える仕事であっても、「人々の役に立つために仕事をするのだ。私は、人々の役に立った代価として、自分が生きるための給料をいただいているんだ」という気持ちをもって励むことです。そういう人や会社のことは、周りの社会が生かしてくれます。
■出典 『それならブッダにきいてみよう:こころ編2」