今この瞬間だけが絶対的な存在であり、そこに全身全霊をかけて打ち込むことこそが禅であるというこの言葉(前後際断)を思い出せば、遠い過去の栄光にすがって虚勢を張ったり、偉ぶって他を見下す人たちの寂しき心が垣間見えます。


川野泰周(臨済宗僧侶、精神科・心療内科医)
(サンガジャパンVol.28 「仏教と医療との邂逅」)
※肩書は掲載時