アルボムッレ・スマナサーラ
【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「パワハラの対応について」です。
[Q]
上司のパワハラで鬱状態が続いています。ちょっとしたミスをしただけで至近距離で長々と怒鳴られ、立っているのがやっとでした。それから三日間は手の震えが止まらず、胃がねじれるように痛み、二週間経った今も上司を見ると胃が刺されるように痛くなります。どうすることもできず限界を感じています。何かアドバイスをお願いします。
[A]
■権利を侵害された時は逃げない
上司に対して「あなたのパワハラのせいで仕事ができません」と手紙を書いて渡してください。「あなたの指導で精神的に参って病気になり仕事ができなくなっています。上司として仕事がしやすいように改善してください。よろしくお願いします」というような文章を書いて、毎週でも毎日でも上司に渡してください。上司がパワハラで自己破壊するかどうかは、あなたの管轄ではありません。上司のパワハラであなたが精神的に病気になる必要はありません。あなたには幸せに生きる権利があります。快適に働いて収入を得る権利があります。自分の権利を守ることも大事なことです。権利を侵害されたら逃げてはいけませんよ。
■社会システムの不備を直すことは公共の利益になる
そのように上司に対して直に文章や手紙を書いて渡しても上司が態度を改めなければ、同じ内容の手紙をその上の上司に送るなり、社内メールで社長をはじめ派遣社員まで全社員に宛てて上司のパワハラを告発しても構わないと思います。その場合、感情剥き出しの文章ではダメです。しっかりとした形式で、誰が読んでも理解できるような文面でなければいけません。会社全体の問題として取り上げ、会社の繁栄のために告発する。今の時代だったら一般社会に向けてSNSで告発する方法もあります。そういう社会の普遍的な問題を取り上げるなら、SNSも公共の役に立つと思います。FacebookやTwitterでも、個人的な勝手な主張をしたり、関係ない人を批判したり、デマを流したり、侮辱したりするために使って地獄に堕ちようとしている人もいますが、公共のためにSNSを使って対抗することは悪くないと思います。上司に対しての怒りや憎しみではなく、社会システムの中で被害を受けた人たちを助けるためです。世界的にもセクハラについての#metooという活動があるように、そのように社会全体の問題としてパワハラについても活動したら良いと思います。
■出典 『それならブッダにきいてみよう: 人間関係編2』
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