【スマナサーラ長老に聞いてみよう！】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日は「妄想を止めるにはどうすればよいのか？」という相談にスマナサーラ長老が答えます。
[Q]
著書で「妄想は毒である」と学んだのですが、なかなか妄想をやめることができません。特に瞑想をしている時に、何も考えないということができません。どうしたらいいでしょうか？
[A]
■そんな簡単な話ではありません
そんな簡単に妄想をやめられるのだったら、話は早いのです。あなたは「自分の妄想がなかなかやめられない」という理解まで進んだのです。それが理解できたこともひとつの智慧です。妄想というのは、勝手に現れて人を苦しめるものだということ。苦しみの原因が妄想だとわかったのです。ですから、そこを足場にして、順番に瞑想して理解していけば大丈夫です。「妄想を制御するために、意図的に努力しなくてはいけないのではないか」と、今、自分の経験で知っているでしょう。仏道を進むために正精進が必要だと説かれています。これから正精進も修行に加えてください。
■出典 『それならブッダにきいてみよう：瞑想実践編３」 