【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「口が悪いと悪い人になってしまう?」です。
[Q]
ふざけて悪い言葉ばかり言っていると、本当に性格が悪い人になってしまいますか?
[A]
■性格とは毎日やっていることの結果です
まぁ、そうなりますよ。ふざけて悪いことばかりすると最終的には悪い人間になってしまうんですよ。
性格っていうのはね、毎日やっていることの結果なんです。世の中はそういう事なんですよ。毎日、字の練習をすると、どんどん立派な書道家になれるし、そこら辺にある花を持って来て毎日、ちょこちょことキレイに生けることを学んでいくとどんどん立派なお花の先生になります。どんなものも「積み重ね」なんですね。だから、ずっと24時間、ふざけっぱなしで、悪いことばかりやっていると悪い人になってしまうんです。気を付けなくちゃいけません。たまにふざけるぐらいならいいです。人はちょっとだけ悪い事もしちゃうしね。
そういう、たまたまという事ではなくて、積み重ね。いつでも「こういう事をやってやるぞ」と思っているとその性格になってしまうんですね。たまたま勉強をサボってしまったぐらいなら大したことはありません。でも、毎日勉強をサボっちゃうとアウト! ダメ! 救われなくなっちゃうんですね。とても簡単でしょう?
悪い言葉を喋ったり、悪いことをしたりする場合、一番大きい問題は「悪い言葉を喋るために悪いことを考えてしまう」という事です。そこをまず考えなくちゃイカンですよ。動物と違って人間は、まず考えてそれから行動する。先に人の悪口を言おうと考える、考えてから喋る。だからこの、自分が一人で考えたところが自分の性格なんですね。簡単なフレーズにすると「あなたは何者か? ということはあなたが何を考えているのか?」なんです。
私たちは一人でいるといろんなことを考えていますね。それが自分の本当の性格なんです。だからこそ直しやすい。一人でいる時でも良いことばかり考える習慣をつくるんです。そうすると、良いことを考える人はジワジワとすごい良い人間になっていきますよ。「あなたが考えるものであなたの人生が形成される」と覚えておけば話は早いです。
性格っていうのは、神様が作ったものでも、お父さんお母さんが作ったものでも、学校の先生が作ったものでもありません。自分で考えるものなんです。自分が考えるものによって自分の性格が成り立っていくんです。
だから人は悪いことをあまり考えてはいけないんですね。たまたま友達と喧嘩になってののしったりとか、そういうことは毎日あることじゃないから構わないですが。普段、考えることで自分の性格は成り立ちます。そういうことで悪いことばかりやっている人は、すぐに、見事なまでに悪人になってしまうんです。
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