アルボムッレ・スマナサーラ
【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】 

    皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。

[Q]
    車の中でマナーが悪い人に怒りを感じてしまいます。特に満員電車で隣に座った人が足を組んでくると、こちらの服に相手の靴が当たりそうでとても不快です。でも道中長いので、せっかく座れた席を立ちたくありません。「怒り、怒り」と怒りを観察しても消えません。どうしたらよいでしょうか。一度だけ「足を組まないでもらえますか」と言ったことがあり、その時は逆ギレされました。


[A]

■他人の欠点をクローズアップしない


    猿のような性格を変えたくない人々もいることはいるのですが、それほど大きい問題ではないような気がします。あなたはちょっと緊張しすぎかなぁと思います。相手の細かいところを拡大して見ていませんか?    相手の過ちはできるだけ小さくして見て、拡大して見ようとしないのです。ただ、自分の過ちはちゃんと拡大して見なくてはいけません。
    正直 悪いのはどちらかわからない。足を組んで座っている人か、それに腹が立っているこの質問されている方かよくわからないのです。
    相手のことが迷惑だったらちょっと頭を下げてお辞儀すれば向こうは「すいません」と、さっさっと直しちゃいますよ。「やめてください」などと非難するようなことはせず、謝ることまでしてみるとかね。時々、飛行機などでじっとできない子供にシートを蹴ったりされたら「しょうがないと、ちょっと我慢するしかないな」と思ってしまうのです。それぐらいのことは気にしないでください。誰でもあなたみたいに楽に電車に乗っていたいでしょう?    
    極端な答えではありますが、例えば、組んでいる足が自分の服に触れていたとしたら、自分のハンカチを、靴が触れるところに広げてみるとかどうでしょう?    自分の服は汚れないし、相手が足を直そうとしたら「大丈夫ですよ」とニッコリしてみる。それで別な世界が現れてくるのです。
    相手は「自分が楽に行くことにこの人は協力してくれるんだ。迷惑かけていたのに、脚の下にハンカチまで広げてくれちゃって……」と、お互いの性格が良くなりますよ。


■出典    『それならブッダにきいてみよう: こころ編6』
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