アルボムッレ・スマナサーラ
【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「苦手な相手の幸せを願う方法」です。
[Q]
私は苦手な人がいて、その人に対して「幸せであって欲しい」とは全く思えないのです。そういう時にも相手の幸せを思った方が良いというのはわかっていますが、そうは思えないのが事実です。どのようにして、苦手な相手にも幸せであって欲しいと思えるようにすればいいのでしょうか?
[A]
①適切な距離を取ってコミュニケーションを避ける
それには二つのことができます。どうしても苦手だったら一緒にいることは嫌でしょう。その時はできるだけ離れるのです。それは怒りではありません。最悪、相手を虐めてしまう可能性がありますし、そこまでいかなくても馬鹿にするぐらいはしてしまいそうです。そうすると相手も迷惑です。それはあなたにとっても不幸なのです。ですから、優しい心で互いに離れて、できるだけコミュニケーションを取らないようにすることも一つの方法なのです。
②それぞれの性格の差を冷静に理解する
もう一つの方法ですが、相手を苦手と感じることは〝私の価値観〟です。そうすると私に嫌われている相手もかわいそうなのです。私が嫌いな人だと勝手に判断することは、相手に対して本当に申し訳ないことです。しかし、自分の気持ちなのでそう簡単には抑えられません。そうやって、苦手という気持ちを持ちながら相手のことを心配するのです。
苦手な相手をわざわざ好きになることはできないと思います。なぜなら、その人にはその人の性格があって、あなたにはあなたの性格あるからです。同じ色には染められません。あなたの性格を突然変えて人格者になることはできないでしょう。というか、苦手な人のために変える必要があるとは思ってないでしょう? それは相手の性格についても同じことです。相手は決して自分にとって好ましい性格にはなりません。そのように人の性格の差を冷静に理解するならば心も落ち着きます。相手がいろいろとコミュニケーションを取ろうとしても、「実は私はあなたのことが苦手です。互いに苦しいんだから離れていましょう」ということで解決します。
「あなたも幸せになって欲しい、私も幸せになりたい。でも、あなたの性格と私の性格は全く合わないから、一緒にいると嫌な気持ちになってしまう。どうなるか私もわかりませんし、あなたもわかりません」ということで、「あなたはあなたの世界で幸福になって下さい。私は私の世界で幸福になります」という感じで苦手な相手に対する慈しみを育てることはできます。この二つを頑張ってみて下さい。
■出典 『それならブッダにきいてみよう: 人間関係編2』
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