アルボムッレ・スマナサーラ

【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】 

    皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「誓願の力」です。

[Q]

    誓願すると心に力が現れると聞いたのですが、「誓願」というのは、「強く願う」ということと理解していいのでしょうか?    それとは違う、何か特別なことなのでしょうか?

[A]

■誓願は善にも悪にも使えます

    「誓願」というのは、心理学的な現象です。心で何か行為をするぞと明確に決定することです。誓願は善にも悪にも使えます。誓願で心に力が現れるのです。テレビで「気合いだ!    気合いだ!」と叫ぶ人を見たことがあります。娘さんがレスリングの選手で、お父さんが「気合いだ」と叫んで励ますのです。それもひとつの誓願です。心に力をつけるために叫んで、それで頑張れます。お父さんが恥ずかしげもなく「気合いだ」と叫ぶのは素晴らしい親の愛情なのです。それが誓願の働きをして力が出る。心にエネルギーを溜めることなのです。これは善いことにも悪いことにも使われています。仏教は心を清らかにすることに誓願をするようにしてください。


■出典     『それならブッダにきいてみよう:こころ編3』

こころ編3.jpg 152.66 KB