【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日は「女性が多い職場での悩み」について、スマナサーラ長老が答えます。
[Q]
三〇代の男性です。女性が多い職場に勤務しているのですが、同僚とうまくコミュニケーションが取れずにストレスを抱えています。辞めた方がいいのではないかと迷っています。アドバイスをいただけないでしょうか?
[A]
■あくまで女性を立てること
女性はすごく怖い存在です。相手の立場を気にせずキツイ言葉で文句を言って来ますから。ですから、慣れていないとストレスが溜まることも多いと思います。しかし、女性が多い職場で男性が生きる術もあるのです。それをお教えします。
まず、女性は男の言うことを聞きません。ですから、ぶつからないようにしないといけません。あくまで女性を立てないといけないのですね。
実は、お釈迦様も同じことおっしゃっているのです。女性との関係に悩んでいた男性に、「女性をいつでも立ててあげてください、誉めてあげてください」とアドバイスしたことが経典に記録されています。それを実践するための能力を男性は持っていますよ。世界で実際に主導権を握っているのは女性です。例え歳を取っても、男性はこの世界で生き延びるために、その「女性を立てる能力」だけは失ってはいけないのです。
ウソだと思うかもしれませんが、男性にうまく誉められると女性は見事にのりますよ。会社だからといってただ仕事すればいいというわけではなく、プラスアルファが必要です。同僚の女性に挨拶をするとか、ちょっと相手のことを気にするとか。すぐ笑ってくれる人がいるなら、つとめて笑わせてあげるようにするとか。そうやって何とかしなくてはいけません。
もっと簡単な言葉で言えば職場のおばちゃんに〝モテる〟ことを考えて下さい。
■仕事を楽しめない人はどこに行っても最悪
本当のことを言うと、根っこにある問題はあなたが仕事を楽しんでいないことなんですね。これからは、嫌な仕事から逃げることを考えるのではなく、仕事を楽しむことを考えるように挑戦してみてください。
仕事はいつでも辞められます。しかし、仕事を楽しめない人には、どこに行っても人生は最悪ですよ。
ストレスで体調を崩して病院に行ったとして、医者には身体(車)は治せるけれど、心(ドライバー)は管理できないのです。いくら車を完璧に修理しても、ドライバーが下手くそなままだったら何度でも事故を起こしてしまうでしょう。みんな心の使い方を間違えて、人生で大失敗しているのです。どうしたら仕事を楽しむことができるか、日々工夫することで、明るく幸福に生きるための「心の使い方」を学んでもらえればと思います。
■出典 『それならブッダにきいてみよう:人間関係編」