アルボムッレ・スマナサーラ

【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】 

 皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日は「良い睡眠法って?」というお悩みにスマナサーラ長老が答えます。 



[Q]

 若い頃から怠惰なところがあって、「惰眠を貪る」ということをしてしまいます。今になってそのことが生きていく上で罪悪感になっています。仏教的には、睡眠というのは得にはならないと聞いたのですが、そのところを教えてください。




[A]

■惰眠を貪るのは危険です

 寝ることより、起きていて精一杯頑張ることを喜んでください。やることはいろいろとあります。働くこと・本を読むこと・勉強すること……それがカッコイイと思ってください。そうすると脳が活性化します。そして本当に肉体がくたくたに疲れたらガクンと寝ることです。その場合、睡眠時間は短くて済みます。そうした睡眠は気持ちもいいですし、健康にも良いのです。脳が働いた方が健康にいいのです。惰眠を貪っていると脳の機能が低下するし、体調もすごく悪くなってしまいます。そういうふうに、まず考え方を切り替えた方がいいと思います。

《睡眠時間は短くていいとのことですが、徹夜するとすごく眠たいのはなぜでしょうか?》

■心に煩悩があるから眠くなる

まだまだ心に煩悩がいっぱいあるからです。「私は徹夜している」「徹夜は疲れる」と自分で暗示をかけているのです。「徹夜しても元気だ」という気持ちで頑張ってみてください。私たちは洗脳されています。昔から私たちは、一日に八時間寝なくてはいけないとか、夜は何時から何時に寝なくてはいけないとか、そんな概念・情報で洗脳されてきました。寝るならば夜寝るべき、ということだけは正しいのです。夏など日が長い時は短い昼寝も構いません。しかし、基本的に寝るのは夜の方がいいと思います。それも真夜中です。それでも現代社会では、仕事があったりして夜寝られない時もあります。「そんなのはへっちゃらだ」「私は元気だ」と自分に言い聞かせて、眠りの洗脳を頑張って破ってみてください。そうすると疲れなくなります。


■出典 『それならブッダにきいてみよう:ライフハック編』

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