アルボムッレ・スマナサーラ
【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】 

    皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。

[Q]

    25歳無職です。今年中の就職を目指して、プログラミングの勉強をしてきたのですが、このコロナ自粛がいつまで続くかわからないし、就職出来るのか不安です。勉強のモチベーションも落ちてきました。私はどうすればいいでしょうか。また、逃げ癖を克服する方法を教えてください。何をやっても中途半端なところで止める、そうやって生きてきてしまいました。


[A]

■私たちは時代的なイベントを体験できた

    コロナのことで将来どうなるかというのは、神様に訊いても「私もわからない」と答えると思いますよ。だからそんなことに足を引っ張られる必要は無いでしょう。明日がどうなるかというのは、人類誕生の当初からわからないことでしたからね。
    計画というのは不安定で、皆ずっと今まで計画を立てて生きてきたのに、時々、予期せぬトラブルに見舞われるんですよ、考え方を変えれば、こんな千載一遇の出来事に立ち会えるなんてすごくラッキーなのかもしれません。歴史的な出来事ですから。ものすごいショックを受けて、たくさんの人が亡くなって、それでもそこから復活するなんて!    アトランティスやメソポタミア文明、モヘンジョダロ、ハラッパー文明などの古代文明はそのまま滅亡してしまったんですから。
    今はまさにEpochと言うんです。Epoch-making event 、時代的に起こるイベントを体験出来て良かったんじゃないですか?    ただ、そういうイベントはたいてい凶事です。ペストが流行した時も、ハンセン病が広がった時も、天然痘もものすごく大変でした。とにかく苦しいんですよ。
    そういうわけで、怠けるための言い訳を探していてはいけません。明日どうなるかは昔も今もこれからも、わかったものじゃないんです。こんな時でも何かを得る、これだけは成し遂げたということにトライしてください。ただ、必ず役に立てなくてはいけないと思ったら、それは調子に乗り過ぎです。例えば神話や遺跡が好きでギリシャ語の勉強を始めたとします。せっかくなので日常会話ができるぐらいまで習得してください。ただギリシャ語を使う仕事は日本ではほぼ無いと思いますが、いいじゃない、それで。学ぶことを全て金儲けに繋げる必要は無いでしょう。あなたはプログラミングを勉強しているのだから。オファーが無くても、自分が欲しいアプリケーションを作ったり、ゲームを考えたりしてみてください。何かを始めたら、ある程度の目的に達するまでやらなくちゃいけません。そこに達してもどうってことなければ、どうってことないんですよ。
    持っているスキルは全て金に換算すべきということでは無いんですね。有名で稼いでいる歌手よりも、歌が上手い一般人もたくさんいますが、彼らは歌は楽しみとして措いておいて、糧を得る手段として畑を耕したり、会社に勤めていたりします。そんな感じで、行き止まりのない道をいくつか作ってみてはどうでしょうか?



■出典    『それならブッダにきいてみよう: ライフハック編2』
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