【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日は「お釈迦様と同時代に、ソクラテスや孔子がいた理由はあるのでしょうか?」という質問にスマナサーラ長老が答えます。
[Q]
お釈迦様が現れたころ、インド以外でもギリシャにはソクラテス、中国には孔子がいました。人類に大きな影響を与えた人が時を同じくして現れたのには、理由があるのでしょうか。
[A]
宇宙の時計の振動から見ると、だいたい大きなことは一時期に発生することになります。イナゴの大量発生のたとえがわかりやすいでしょう。どうして、突然イナゴが大量に発生するのかといえば、その条件が揃っているからです。宇宙にも波がありますから、知識・理性が高くなるとき、殺し合いがメインになるとき、長い間食べ物がなくて困る時期、そういういろいろなサイクルがあるのです。
紀元前六世紀は知識のサイクルでした。この時期には賢人、哲人とされる人々がたくさんいたと思います。お釈迦様の背景にもたくさんの哲学者がいました。われわれがよく知るソクラテスや孔子以外にも、その時代は頭の良い人々がたくさん生まれたのです。
■出典 『ブッダの質問箱』