『サンガジャパンVol.25』特集「原始仏典」(2017年)


出版社 ‏ : ‎ サンガ
発売日 ‏ : ‎ 2017/1/5
単行本 ‏ : ‎ 281ページ
 

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特集「原始仏典」

 ブッダの言葉は、ブッダ―釈尊が涅槃に入られた直後、阿羅漢の比丘たち五〇〇人がラージャガハに集い、第一結集が開かれて、確認されたという。その後、仏滅後一〇〇年にヴェーサーリで第二結集が、仏滅後二〇〇年頃(アショーカ王の時代)にパータリプッタで第三結集が、そして紀元前一世紀ごろにスリランカで第四結集が開かれたと、パーリ仏教の伝統は伝えている。第一結集と第二結集は南伝仏教も北伝仏教も共通しているが、第三結集と第四結集は、北伝の文献には記録されてないという。

 口頭で伝承されてきたブッダの言葉がはじめて文字となって書かれたのが、第四結集だとされている。文字で読むことのできる仏典はここに始まったと、パーリ仏教の伝統からは言える。

 本特集では、仏教の根幹と言えるブッダの言葉、仏典の伝承を見るとともに、その土台の上で、現代においていかにして仏教は学ばれ、実践されているのかを、見ていくことにする。

 本特集では、仏教がどのように学ばれ実践されているかを、同時代の視座から、さまざまな形で、繰り返し見ることになるだろう。「原始仏典」と銘打ちつつ、その伝承と学び、そして実践を特集するものである。

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目次

 

アルボムッレ・スマナサーラ
経典の読み方 自分にピッタリの金言を見つける
藤本 晃
原始仏典とは何か
吉村均
大乗仏教は大乗経典に基づく教えか? 大乗の仏教理解と阿含経典
島田啓介
ティク・ナット・ハンの原始仏典解説を読むために ティク・ナット・ハンの瞑想三部作の完結にあたって
片山一良
インタビュー「経典に沈黙を読む坐禅瞑想に沈黙を知る パーリ経典翻訳の第一人者に聞く、経典の読み方」
クムダ・セヤドー
インタビュー「パーリ経典に基づくテーラワーダ仏教の国 ミャンマーの瞑想指導者」 
バダンナ・ネミンダ/バダンナ・マーガワ
インタビュー「世界平和パゴダ ミャンマー仏教長老の語る実践する仏教  ヴィパッサナー瞑想の実践を通して世界平和の実現を目指す長老」
三砂慶明
中村元が読みたい!
松本榮一/松本恭
ブッダガヤの瞑想家たち ブッダ成道の聖地に再び息づき始めた瞑想の文化。 二六〇〇年のときを越えて生きた仏教が甦るブッダガヤの現在
アルボムッレ・スマナサーラ 
パーリ経典解説 連載第一回「スッタニパータ(経集)第五「彼岸道品」一、アジタ仙人の問い〔前編〕」
大山泰弘
インタビュー「「役に立つ」ことで幸せが生まれる」 
藤本晃
連載第九回 日本仏教は仏教なのか?
永沢哲
連載第二回 光の哲学:第一部 虹の身体