『別冊サンガジャパン Vol.3』特集「マインドフルネス」(2016年)


出版社 ‏ : ‎ サンガ
発売日 ‏ : ‎ 2016/11/30
単行本 ‏ : ‎ 373ページ
 

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特集「マインドフルネス」

■Part 1

<医療・科学・教育>

瞑想文化は、大きな変革期を迎えている。瞑想は、その効果が科学的に実証され、科学として扱われるようになったのである。欧米で開発されたプログラムである、ジョン・カバット= ジン博士が開発したマインドフルネスストレス低減法(Mindfulness-Based StressReduction:MBSR)や、今年来日したマーク・ウィリアムズ博士が開発者の一人であるマインドフルネス認知療法(Mindfulness-Based Cognitive Therapy:MBCT)が注目を集めているが、そのベースにあるのは仏教瞑想である。科学研究の長足の進歩のようすなど、最新の状況をここに集めた。


■Part 2

<ビジネスへの展開>

マインドフルネスはGoogle、Facebook、Intel など、米国シリコンバレーのIT 企業が導入し、日本のビジネスシーンでも注目され始めている。禅に傾倒したアップルのスティーブ・ジョブズに代表されるように、カウンターカルチャーを背景として生まれた企業と瞑想がコミットする西海岸の文化は、どのような形で日本の企業文化に吸収されていくのだろうか。いまその試みが始まっているといえるだろう。注目が集まるGoogle 由来のSIY(SearchInside Yourself)、あるいはティク・ナット・ハン師の教えなどに加え、日本ならではの文化的な受容と幅広い分野への展開の様子を紹介する。


■Part 3

<仏教からの視座>

マインドフルネス(mindfulness)とは、仏教の用語であるパーリ語のサティ(sati)の英訳である。サティの漢訳は「念」であり、それはすでに日本文化の深い層に根付いている概念である。私たちはそれをマインドフルネスという言葉によって再発見している、といえるのかもしれない。科学的な視座、また功利的な視点から語られるマインドフルネスを興味を持って受容しつつ、実は私たちは別の視座を持ちえるはずである。それはマインドフルネス(サティ、念)の本来のあり方であると同時に、新たなあり方をも示唆するだろう。仏教の視座から瞑想の真実を提起する。

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目次

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 「瞑想で集中力を鍛えれば、人生は楽になる」インタビュー メンタリストDaiGo

「メンタリストDaiGoが選ぶ! 瞑想&脳科学のオススメ本」


Part 1 医療・科学・教育

「マインドフルネスは幸せに気づくことができる瞑想法」インタビュー 越川房子
「マインドフルネスの実践と理論」熊野宏昭

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◆日本における臨床医療の現場でのマインドフルネス実践を先導するクリニックの試み

・「東京マインドフルネスセンター・マインドフルネスワークショップの記録」ステファン
・G・ホフマン/藤田一照/熊野宏昭/山下良道

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◆仏教が医療に与えるもの

・「米国の女性老師ジョアン・ハリファックス老師が開発した、医療従事者向けプログラム「GRACE」「BWD」を日本に導入する試み」村川治彦
・「【実践レポート】GRACE プログラム2015 in 奈良」井上ウィマラ
・「医療従事者のための仏教と医療の統合プログラム「BWD」を概観する」永沢哲
・「「GRACE プログラム2015 in 奈良」を振り返る」井上ウィマラ/栗原幸江/高宮有介/恒藤暁
・「八正道をベースとした「死の臨床に向き合う」ための瞑想指導」藤田一照

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「あるがままに観る人々の系譜」藤野正寛
「がんと心の関係」川畑のぶこ
「少年院の更正教育プログラムとして導入されはじめたマインドフルネス」
「慈悲と智慧の科学」インタビュー Dr. バリー・カーズィン
「Dr. バリー・カーズィンの『幸せの処方箋』瞑想研修会」

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Part 2 ビジネスへの展開

「マインドフルネスと幸福学の未来」前野隆司/藤田一照/井上広法/田中ウルヴェ京/荻野淳也/清水ハン栄治/秋山美紀
「グーグルのマインドフルネスを体験してみる」荻野淳也
「グーグルも注目する、ティク・ナット・ハン師のマインドフルネスプラクティス」インタビュー ビル・ドウェイン
「ビジネスパーソンにもう一つの視点を与えるマインドフルネスの効果」

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Part 3 仏教からの視座

「考えない練習と、考えをとらえない練習」小池龍之介
「心を見つめる」蓑輪顕量
「禅の立場から指摘する「マクマインドフルネス」の問題点」インタビュー ネルケ無方
「平和の礎としての組織論」島田啓介