『別冊サンガジャパン Vol.5』特集「禅」(2019年)
出版社 : サンガ
発売日 : 2019/2/25
単行本 : 490ページ
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特集「禅」
仏教を宗教ではなく「ライフスタイル」と捉える流れがある。またその「哲学」に焦点を当て、宗教という枠を越えた体系として受け止められてもいる。なかでも「禅」はその筆頭と言えるだろう。私たちは禅をどのように捉えているだろうか。禅は何より、実践をともなう。禅ぜん定じょうの実践である。そして清しん規ぎ という規律があり、行ぎょう住じゅう坐臥が厳しく規定される。雲水の立ち居振る舞いに禅をみる。さらには、美意識。千利休は京都の臨済宗・大徳寺に参禅していた。その大徳寺にはビートニクの詩人ゲイリー・スナイダーが修行し、アレン・ギンズバーグが参禅し、アメリカにその気風を伝えた。サンフランシスコに坐禅をもたらした鈴木俊隆の、Zen Mind Beginner’s Mindに傾倒したスティーブ・ジョブズはAppleを立ち上げ、そしてiPhoneを作る。ジョブズが纏まとったのは禅の美意識ではなかったか。禅は世界に伝播し、文化の細部に浸潤し、世界のインフラまで変えてしまった、ともいえる。禅はなぜこれほどまでの影響力と魅力を持つのか。本号では、その時間軸を辿り、未来を遠望し、同時代を見渡す。
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目次
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1章 ZENとテクノロジー――日本に遡行する禅の現在地点
インタビュー「ZENとテクノロジーが作る未来の幸福」松島倫明
レポート「 マインドフルネス国際フォーラム Zen2・0「感じる身体、実践する心」」森竹ひろこ(コマメ)
「マインドフルネス国際フォーラム Zen2・0 講演:安定、観察、そして自分の現実に挑戦する」川上全龍
マインドフルネス国際フォーラム Zen2・0 対談:仏教の現代的実践、ポスト宗教、ポスト資本主義 」松本紹圭×荻野淳也 〈司会〉三木康司 「マインドフルネス国際フォーラム Zen2・0 講演:幸せと利他と世界平和」前野隆司
2章 世界に広がる禅――“ZEN”の変容とクロスカルチャー
「海を渡った禅 欧米禅の誕生」ディディエ・ダヴァン
「鈴木俊隆老師とビートニクの詩人たち」デイビッド・チャドウィック
「禅とマフィアとロックンロール」室矢憲治
インタビュー「アメリカ禅とともに生きてきた老師が語るZENの真実 」奥村正博
「「ZENへの旅」禅の広がりを本でたどる」三砂慶明
「釈宗演の人物像に迫る」横田南嶺
「日常の中の気づきを育むマインドフルネスとコンパッション 」シスター・ラン・ニェム/ブラザー・ファップ・トゥー/〈通訳〉シスター・チャイ・ニェム
3章 思想と系譜――社会とのかかわり思想の変遷と課題
「『今を生きるための般若心経の話』刊行記念対談 只管打坐とマインドフルネスの対話」奥村正博×山下良道
「ただ風のように」櫛谷宗則
「禅・皇道・戦争」島薗 進
インタビュー「今を生きる禅」伊吹 敦 「今を生きる」伊吹 敦
「“ZEN”の起源」中村龍海
「禅ブックガイド」星飛雄馬
4章 修行の実際――悟りの実践体系その在り方の諸相
インタビュー「生きる意味を求めて」野口法蔵
インタビュー「決着がついたら自由になる」井上貫道
インタビュー「「わかる」とは思考・考えの作り事。 今、この、在りよう以外にはない。」長井自然
「井上義衍老師伝」星飛雄馬
「「村上光照老師と一期一会」講演 村上光照老師への六つの質問」村上光照
インタビュー「師として、そして父としての鈴木俊隆」鈴木包一
インタビュー「「古則公案」と「現成公案」」細川晋輔
インタビュー「在家として生き、禅に生きる」葆光庵丸川春潭
5章 坐禅会ガイド――禅の核心坐禅を体験する
・井上貫道師
福昌寺「是心禅学会」/成願寺「井上貫道坐禅会」/健康寺小屋「坐禅会」/その他
・長井自然師
新宿坐禅会/池袋禅会/その他
・鈴木包一師(鈴木俊隆老師関連)
林叟院
・横田南嶺師
龍雲院・白山道場/円覚寺坐禅会
・細川晋輔師
龍雲寺坐禅会
・その他
曹洞宗大本山總持寺/曹洞宗宗務庁