『サンガジャパンVol.7』特集「少欲知足(2011年)


出版社 ‏ : ‎ サンガ
発売日 ‏ : ‎ 2011/9/22
単行本 ‏ : ‎ 220ページ
 

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特集「少欲知足」

 二〇一一年三月十一日に発生した、東日本大震災。地震・津波ともに前代未聞の規模であったことに加え、原子力発電所の爆発事故という私たちがこれまでに経験したことのない人災も加わり、その収束・復興の見通しはいまだまったく立っていない。

 このような状況のなか、日本仏教界からも何か提言がないだろうかと思っていたところ、六月になり『覚悟の決め方 僧侶が伝える15の智慧』という一冊の本が刊行された。河野太通、南直哉、釈徹宗、田口弘願、小池龍之介といった『サンガジャパン』でもしばしば寄稿していただいている僧侶の方々からの、日本復興への提言集である。

 この本の中で、共通して語られていることがある。それは、今、私たちはライフスタイルの転換を余儀なくされているということである。その根底には、もちろん日本中の原子力発電所の停止によるエネルギー不足がある。

 また、震災前より、ある識者によれば十年以内の破綻も充分ありえるというほど、日本の財政は極めて深刻な状況にあった。そして、震災によってその時期が早まったのではないかという懸念は強い。

 エネルギー不足と財政破綻という双子の危機が、私たちにライフスタイルの転換を迫っている。そこで『サンガジャパン』編集部では、今回仏教的な生き方として、少欲知足なライフスタイルが現代日本で成立するかということを追求してみた。

 本特集が、震災の復興への途上で苦しむ皆さんへの一助となることを願う次第である。

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目次

 

巻頭グラビア
「少欲知足の国、ブータン」撮影/大谷映芳 文/編集部
アルボムッレ・スマナサーラ
少欲知足は「人生の安全対策」
ネルケ無方
インタビュー「少欲知足する寺・安泰寺」
田中優
インタビュー「「小さな違和感」を大切に。それは新しいドアを開くためのきっかけになる。」
みうらじゅん
インタビュー「趣味が高じれば「クセ」になるんだ。みんな、しつけ直せば、いいんじゃない!」
マルカス
インタビュー「インドにおける「少欲知足」という幸福」
大田俊寛
資本主義的幻想と反資本主義的幻想の呪縛
大谷映芳
ブータンと少欲知足
宮崎哲弥
連載対談「今、語るべき仏教:仏教が語れるもの・語れないもの。実存問題に応える仏教の実像に迫る。」特別編 呉智英
石飛道子
目覚めのことばは、目覚めた人からやってくる
星飛雄馬
「3・11」以降に求められる覚悟
藤本晃
仏教としての浄土真宗
藤本晃
連載第二回 仏教としての浄土真宗
佐藤哲朗
連載第七回 パーリ三蔵読破への道