【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日は「禁煙したいがなかなかうまくいかない」という悩みにスマナサーラ長老が答えます。
[Q]
禁煙にチャレンジしていますがなかなかうまくいきません。良いアドバイスをいただければ幸いです。
[A]
■自分を叱咤して自信をつけること
肉体がニコチンに依存している間は苦しいと思います。まずは「私がタバコに依存している、身体が要求している」と理解することです。そこで、身体の要求に負けないようにプライドを持つのです。出家者は身体が苦しくなったら、自分で自分を怒鳴りつけます。
心はすぐ変わるものです。出家していても美男美女を見たら欲が生まれるかもしれません。その場合も、自分で自分を怒鳴りつければ問題が起こりません。禁煙の場合も「身体が求めても知ったことか、俺の言うことを聞け」と自分を怒鳴りつける。そうやってみると治っていきます。
禁煙に限らず、善いことをしようとしたらどうしても何かに引っかかってしまう。その場合は他人に頼るのではなく、自分で自分を叱咤することでしっかりするのです。それで自信がつきます。我ながら頑張っているという自信がついてくるんです。それが心理学的に一番良い方法です。挑戦さえしていないのに、自分はダメな人間だと卑下して自分をけなすのは良くありません。目標に向かって努力して、弱気になったところで自分を叱咤する。それで成功に達することができるでしょう。
■出典 『それならブッダにきいてみよう:ライフハック編」