ブッダが「生きることそのものが苦である」ということだけを言っていたら、仏教は2500年も続いてこなかったと思います。人生は苦に満ちているけれども、ちゃんとそれには原因があって、その原因を取り除けば苦がなくなるよ、しかもその方法があるよということを言っていたからこそ、続いてきたのだと思います。


藤野正寛(京都大学大学院教育学研究科助教)
(サンガジャパンVol. 33  「身体の声に耳を澄ます」)
※肩書は掲載時