両手で抱きしめられるようにして、「幸せでいていいのだ」と肯定されると、改めて自分自身を不当に粗末に扱っていたことに気づく。痛い思いをしているのに、さらに自分を責めたら、私があまりに気の毒だ。


佐々涼子(ノンフィクション作家)    
(別冊サンガジャパンVol.4「チベット仏教と死と医療」)
※肩書は掲載時