石川勇一(臨床心理士、公認心理師、相模女子大学人間社会学部人間心理学科教授、行者)
第4回 タイ森林僧院の出家生活と先輩比丘
25.第1期の日課
比丘の修行生活は、原則として次の日課に沿って過ごします。
4:00~5:00 瞑想(新布薩堂)
5:00~5:30 朝課(読経)
5:30~6:00 掃除
6:20~8:00 托鉢
8:00~ 朝食・鉢洗い・片付け
9:00~15:00 各自修行
15:00~16:00 掃除
16:00~ お茶
18:30~19:00 夕課(読経)
19:00~20:15 瞑想(新布薩堂)
朝3時半に起床し、クティ(寝起きする小屋)から皆で瞑想をする新布薩堂まで懐中電灯を照らしながら移動します。私は新参比丘なので、先輩比丘たちがやってくる前に到着し、全員の比丘の座布をパンサ(出家してからの年数)に従って決められた位置に置き、長老が使用する経台やマイクをセッティングします。4時から1時間全員で瞑想を行います。1月は日中は35度以上にもなりますがまだこの時間は寒いこともあり、猫が入ってきて私の身体に身を寄せて暖をとっていることもありました。瞑想が終わると、30分ほどパーリ語で経を唱えます(朝課)。一部の経は、パーリ語の後にタイ語訳も合わせて唱えます。読経が終わると長老に三拝して、それぞれ決められた場所で掃除を行い、托鉢の準備をします。