【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「慈悲の瞑想』における真心」です。
[Q]
慈悲の瞑想をする時は「真心をこめて念じてください」と冊子に書いてあって、そう思える時もあるのですが、純粋に思えない時もあり、その「真心をこめて念じる」ということに関して考えを伺いたいです。
[A]
■真面目に実践すれば宇宙が自分のものになる
別に難しいことではなくて、「真面目にやりなさい」という意味なのですね。
私たちは宇宙の法則を忘れがちですが、これは生命の法則なのです。お互いに助け合ってこそ生きられるという法則なのですね。他の生命の協力が無ければこの生命は成り立たない、すぐ潰れてしまいます。だから一分間生きていたということは、その分、他の生命の協力があったということなのです。
生命同士で壮大なネットワークを構築していると思ってください。ここからデータが来て、それぞれの端末が働いているのです。そのうち一個でもウイルスをふり撒いてしまうと、他の端末ではブロックするシステムが機能します。自分が拒否されてしまうと幸福に生きていられません。
一人でいる時は楽しくならないけど、友達とご飯を食べる時は楽しいでしょう? 自分の部屋で、最高の食材を使ったいい料理を一人で食べてもそれほど楽しくないですね。食べ物は体に入るけれど、エネルギーや栄養が足らない。みんなで食べるとなぜいいのかというと、生命の関係なのです。そこから栄養が入っているのです。これは宇宙の法則です。自分の端末から発信するデータを他の端末が喜んで受けるために「良い」という気持ちのデータを出して欲しいのです。ユーチューブチャンネルのアカウントを持っているようなもので、閲覧数が多い方がいいでしょう? みんなが喜ぶコンテンツを発信していれば自然と多くなるのです。インフルエンサーと呼ばれて儲かってしまうこともありますね。それって生命の法則なのですよ。他の生命に役に立つ、喜ばれるデータをそれぞれ一個の生命が発信しなくちゃいけません。慈悲の瞑想をすれば、宇宙が自分のものになるような感じですよ。だから真面目にやらないと。
気持ちが乗って瞑想できる時もあるけれど、時々は乗って来ないという場合は「他人はどうでもいいや」という悪い感情が入っているのです。そうすると発信しようとしていても上手く発信できません。理論を理解してください。発するものによってヒット数が増えると自分が幸せになるのと同じです。だからとことん、いつでも慈悲の気持ちを発信した方がいいのです。
■出典 『それならブッダにきいてみよう: 瞑想実践編2』
https://amzn.asia/d/7AlrIN0