松本紹圭(僧侶)
アルボムッレ・スマナサーラ(テーラワーダ仏教長老)

松本紹圭氏がホストを務めるポッドキャスト番組「テンプルモーニングラジオ」で、2025年に実現したアルボムッレ・スマナサーラ長老との対談を記事化。サンガジャパン編集部も収録に同席し、音声で届けられた対話を写真とともに再構成しました。普段は音声でしか触れられない番組の対話を、記事と写真でお届けします。

第5回    人間に生まれるということ


■猫も「人間はしがらみがなくていいな」?

松本    こちらのゴータミー精舎の入り口には、「猫がいるので、気をつけて開けてください」と書かれていました。どういう経緯で、このお寺で猫が飼われるようになったのでしょうか?

スマナサーラ    まあ事務所の方々がね、ということでしょうね。

松本    お釈迦様が説法されているところに動物も集まっている絵を見たことがあります。私も実は猫を飼っていまして、ときどき猫はいろいろなことを教えてくれるなと思うんです。人間は特に「感じる」ことに執着しがちですが、猫を見ていると、未来や過去にあまり悩んでいるようには見えない。日本語に「しがらみ」という言葉がありますが、人間はそれに縛られているけれども、猫にはそんなしがらみがなさそうに思えます。まあ、実際はわからないですけど。

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松本紹圭師
スマナサーラ    もしかすると猫も同じことを思っているかもしれませんよ。猫同士でもけっこうありますからね。

松本    確かにね、喧嘩したりもしていますしね。

スマナサーラ    猫も「人間はいいなあ、何もしがらみがなくて」と言っているかもしれません。