積極的な延命措置をしなければ、まさにフェードアウトしていくような死を迎える人が少なくない。今まで関節などの痛みをうったえていた人が、あまり痛いと言わなくなる。苦痛を感じる能力自体が消えてしまうのだろう。それが生物としての自然死なのかもしれない。


釈徹宗(浄土真宗本願寺派・如来寺住職    NPO法人リライフ代表)
(サンガジャパンVol.20 「認知症高齢者グループホーム『むつみ庵』と日本人の死生観」)
※肩書は掲載時