アルボムッレ・スマナサーラ【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日は「ゲーム漬けの子供にどう接すればよいのか」という相談にスマナサーラ長老が答えます。
[Q]
子供たちはゲームに夢中で、暇さえあればテレビゲームに興じています。幼少期からずーっとゲーム漬けになっている子供にどう接すればよいのでしょうか?
[A]
■喜びを発見するワザを教えてあげてください
この世界は汚いのです。子供たちをゲームに依存させて、ソフトを買わずにいられない状況を作っています。仏教的にはこれは「盗み(偸盗)」です。今の産業社会は、依存させて買わせるという、殆ど盗みと同じことをして利益を上げています。子供が成長するためには遊ばないといけません。昔は遊びで人生を学んだのです。遊びを通して一人前の人間になることを学んだのです。ゲームは現代の文化になっているので、無理やり取り上げることはできません。それならば、ゲームを通しても子供の能力が上がるようにしないといけないのです。
この問題にはっきりした答えはありませんが、ゲーム機に夢中になっている知り合いの子供に私はこう言ったことがあります。「これはゲーム機じゃなくて、本当はNHKと言うんだよ」と。N=能力 H=破壊 K=機械だと。そう言えば微妙に、子供の心にも「自己管理しないといけないんだ」というアドバイスが入るでしょう。
脳は喜びを感じると成長します。落ち込むと危険です。私たちは二十四時間、喜びを感じて生きないといけないのですが、それが下手だからわざわざゲームをするのです。ゲームに依存することなく、人生の中からいつでも喜びを、笑いを見つけること。そのワザを子供たちに教えてあげてください。
■出典 それならブッダにきいてみよう: 教育編1 | アルボムッレ・スマナサーラ | 仏教 | Kindleストア | Amazon