松本紹圭(僧侶)

春山慶彦(株式会社ヤマップ    代表取締役CEO)


松本紹圭氏がホストを務め、さまざまな分野における若きリーダーと対談し、新しい精神性や価値観を発見していく「Post-religion対談」。今回は株式会社ヤマップ代表取締役CEO春山慶彦氏との対談です。「山を歩く」という行為から現代社会を生きるために必要な価値を見出し続けてきた春山氏は、松本氏との対話を通してその意義をさらに深めていきます。全6話連載の最終回、第6話をお届けします。


第6話    私たちは祈る存在である


■歩くことは最先端の行為である

松本    流れに身を任せるというのが簡単なようで実践しづらいのは、怖れがあるからだと思います。身を任せてみたものの、それは流れじゃなくて単なるトレンドだったとか、いろいろな不安があると思うんですね。そこでどうやって一歩を踏み出せばいいのだろうと思うのですが。

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春山    その鍵が、「歩く」という身体的行為だと僕は思います。AIを詰め込んだ最先端のロボットでも、山歩きはできないのではないでしょうか。仮に歩けたとしても、1〜2kmでエネルギー切れしてしまうのではないかと思います。