【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】
皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「自分が偉いと思ったときの対処方法」です。
[Q]
怒られた時や怒鳴られた時、落ち込んだり、ヘコんだりする人は、自分がものすごく偉いと思っているのだとお聞きしました。私がまさにそうです。かなり長い時間ヘコみます。どうしたら「自分が偉い」という気持ちが無くなりますか?
[A]
■私という存在は、無数の生命体の中のひとつに過ぎない
ただ「自分は偉くない」と理解すれば良いだけです。自分自身がこの地球の中で生きている多種多様な生命の中の、一個の生命体だと自覚してください。人、ホモサピエンスも哺乳類の一種類に過ぎません。私も地球に住む一員だと観てください。多数いる中、私ひとりが偉いのでしょうか? 世界を現実的に観てください。「私」ということ自体が科学的ではありません。他の生命と比較すれば、個人ということは認められます。日本だと人口が一億二千万人くらいいて、それぞれが個人として居ますが、その中で誰が偉いというのでしょうか? 日本人の中の一人、人間の中の一人、生命体の中の一人、個人は取るに足らない存在なのです。
■出典 『それならブッダにきいてみよう: こころ編5』
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