アルボムッレ・スマナサーラ

【スマナサーラ長老に聞いてみよう!】 

    皆さんからのさまざまな質問に、初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老がブッダの智慧で答えていくコーナーです。日々の生活にブッダの智慧を取り入れていきましょう。今日のテーマは「全ての人の幸せを喜ばなくてはいけませんか?」です。

[Q]

    高級車を何台も買うといった、お金持ちの度を越した贅沢や、非道徳的な人がリーダーに選ばれた時など、良くないことでもその人の幸せを喜ぶべきなのでしょうか?


[A]

■他人を恨んだら自分が燃えるだけ

    なぜそこまで妄想するのでしょうか?    自分の周りのことを見て瞑想すればいいだけでしょう。実際に見たことも会ったことも無い、どんな生き方しているのか、さっぱり分からない人々のことを考える必要は無いでしょう。
    普通の人々が頑張って成功したら、例えばスポーツ選手が記録を更新したとか、大会でメダルを獲るとかしたら「あぁ、よかった!    よかった!」と「頑張ってトレーニングしたんだね」などといくらでも喜べるでしょう。
    それから、政治家や贅沢三昧の連中を恨んだからといって、別に得るものはありませんね。自分が怒りで燃えるだけです。だからそういう人々に対しては「自分の管轄外だから放っておく」という、upekkhā[ウペッカー/捨]の態度でいればいいのです。それだけです。



■出典    『それならブッダにきいてみよう: 瞑想実践編4』
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