哲学の歴史でも真善美という言葉は大切にされてきたが、真や美を過剰に主張することで争いや戦争になるという苦い経験を体験している。真と真とが、善と善とが対立しあうことを避けるために、美という調和的な存在でバランスをとるのだと思う。


稲葉俊郎(東京大学医学部付属病院循環器内科助教)
(別冊サンガジャパンVol.4 「いのちの歴史と未来の医療」)
※肩書は掲載時