藤野正寛  

体験的理解に関する対話を積み重ねるためのプラットフォーム  

 Webサンガジャパンの開設おめでとうございます。個人や社会、そしてそれらを取り巻く環境が劇的に変化していく中で、穏やかで調和のとれた生き方を実現していくための新しい価値観が求められている時代に、寄付を中心としたクラウドファンディングで16百万円以上もの支援金がサンガ新社に集まったことはとても象徴的な出来事であると感じています。このコラムでは、これからサンガ新社がその期待に応えて新たな活動を展開していく上で大切になると思うことを考えてみたいと思います。 

 2019年末から始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって、私たちの生活は大きな変化を余儀なくされています。とりわけ、良い意味でも悪い意味でも、インターネットやスマートフォンをこれまで以上に活用した新しい生活スタイルが、急激かつ広範囲に広がりつつあります。それによって、リアルではなかなか会って遊んだり仕事をしたりできない状況でも、オンラインでは世界中の人々と瞬時につながり、遊んだり仕事をしたりすることができるようになってきました。一方で、COVID-19以前から危惧されていた、アテンション・エコノミーによる情報過多の状況が加速度的に進みつつあります。