お釈迦様は、生理学的な意味で体に病があったとしても、その苦しみを倍増させているものとして「執着」があると考えていたとは言えるでしょう。執着こそが、体の苦しみをさらに強烈にしていたり、一日の生活、さらには人生のクオリティーに大きな影を落としていたりします。


名越康文(精神科医)
(サンガジャパンVol.28 「なぜブッダは『医王』と呼ばれたのか?」)
※肩書は掲載時