だるまいこ

第2回    いのちの尊厳の底に流れているアナタ


タイ国立の仏教大学であり世界中の僧侶・仏教徒がテーラワーダ仏教を学ぶために集うマハチュラロンコーン大学(通称マハチュラ大)大学院に在籍する学生であり一児の母、タイ在住16年のだるまいこ氏が、タイの内側から見たタイ仏教の風景を伝える仏教エッセイ、第2回。


■国籍も年齢も超えて学べる世界で

    わたしが在籍するのはマハチュラロンコーン大学のアユタヤキャンパス内にあるIBSC(International Buddhist Study College:国際仏教学部、URL https://www.ibsc.mcu.ac.th/)という機関です。マハチュラだとタイ人のお坊さんがほとんどですが、IBSCはほぼ海外からの留学生で構成されています。
    上座部だとミャンマー、ラオス、スリランカ、バングラデッシュからが多く、大乗だとプラムヴィレッジを始め、ベトナム、中国、韓国からで、大乗の留学生は尼さんが多いというのも特徴です。チベット仏教圏だとブータン、ネパール、インドからで、ニンマ派、カギュ派、ゲルク派のお坊さんがいます。その他欧米からも在家出家の留学生がちらほら。ロシアやウクライナなど東欧が多いです。ちなみに日本人はわたし一人です。
    日本では大学は若い人が行くところで、一部の研究者を除くと就職するために学歴という証明書をもらいに行く場所みたいになっています。ですがタイに限らず海外では、大学は学ぶのが好きな人が行く場所なので年齢制限はありません。仏教のフィールドは特に生涯学習的要素が強いので、年齢層は幅広く、わたしは30代後半で入学しましたが、普通でした。
    博士課程にはリタイア後に出家して復学した60代のお坊さんもいます。タイは年長者を大切にする風習がありますが、日本や韓国のような儒教的縦社会ではないので、歳の差があってもつきあいは気楽です。60代のお坊さんもみんなに「お父さん」と呼ばれていて、わたしもたくさんお世話になっています。

    もしこの話を聞いて「自分もイケるかも!」と思ったら、何歳であってもどうぞ諦めないでチャレンジしてください。日本でも、そういう方がたくさん増えてくれることを心から願っています。ちなみに大学の授業は全て英語ですが、アメリカの大学の半分くらいの英語力で入れます。IELTSなら6.5くらい、TOEFL iBTなら60程度で大丈夫です。アメリカの大学院だとTOEFULで100以上必要ですが、完璧に英語ができなくても全然大丈夫です。
    また日本だと学費が高いので進学を悩む方もいると思います。マハチュラは国立大学なので学費も安いですし、そもそも海外で自分で学費を払っている学生は珍しいのではないかと思います。海外では多種多様な奨学金制度があり、特に仏教専攻だと仏教系の団体が支援してくれます。わたし自身も自分で学費を払ったのはほんの一部で、ほぼ奨学金で賄えています。
    日本だけで、日本語だけの環境にいるとなかなか情報にたどり着くことができないかもしれません。でも固定概念にとらわれずに外に目を向けていくと、様々な方法で年代も国境も超えてチャレンジすることができます。