プラユキ・ナラテボー

タイ・スカトー寺副住職で瞑想指導者としても著名なプラユキ・ナラテボー師による、コロナ禍の息苦しさを目覚めの機会に転換するダンマトーク。

都内で開催された瞑想会の折、歩く瞑想を開場近傍の公園にて(2018年4月15日) 都内で開催された瞑想会の折、歩く瞑想を会場近傍の公園にて(2018年4月15日)



第2回 制限を逆手にとって有効活用

「今を生きる」ことにシフトする

進行(ライター 森竹ひろこ) 第2回はコロナ禍の生活が始まった2020年のゴールデンウィークの時期にされたツイートを紹介します。先の見えない状況に不安を抱えた方も多かったのでしょうか、このツイートには500以上の「いいね」(ハートマーク)がつきました。



プラユキ このツイートは、こういう機会だからこそ、心の活用法としてお伝えしたものです。

 先が見えない時代だからこそ、どういった環境条件でも活かしていけるような発想の転換が必要ではないでしょうか。それを私の言葉では、「よき縁となす」と言っています。

 不安感は「大変だ。どうなってしまうんだろう……」という心のつぶやきや、心に描くネガティブなイメージによって生じてきます。「今、ここをマインドフルに生きる」というのは、瞑想で非常に重視されることですが、日常においてもそういったモードで生活してみる。「今、ここ」にフォーカスを当てることで、無駄にネガティブな未来を思い描いたり、悲惨な未来のストーリーを自分の中でブツブツと呟かなくなっていきます。それによって、不安感や苦しみも自然におさまっていきます。

子供の頃のあの豊潤さ