お釈迦さんは、「観」によって、生きているときに感じる憂いやら、悲しみやら、苦しみというものは、自分の心が作り出したはたらきにしかすぎないということに気がついて、自分の心を訓練することによって、そういうものを起こさないように変えていくことができるんだ、よしんば起こしたとしても耐えることができるようになるんだというのを、自らも悟り、皆に示したんだと思うんです。
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蓑輪顕量(東京大学大学院教授)
(サンガジャパンVol.14 田口ランディ氏との対談
「仏教のコスモロジーを探して テーラワーダ仏教の瞑想」)
※肩書は掲載時