鄭 雄一(東京大学大学院教授、医工学者、道徳哲学者)
AIやロボットへ善悪を判断する「道徳エンジン」を搭載する研究に取り組んでいる東京大学大学院教授の鄭雄一先生へのインタビュー。私たちの社会で流通している「正しさ」の基本原理を明らかにするとともに、慈悲の瞑想や悟りについて掘り下げながら、仏教が持つ行動変容の驚くべき可能性をうかがいました。
第5回 道徳次元4へ到達する鍵
■道徳次元3から道徳次元4への壁
編集部 道徳次元3の、特定の社会の中での利他・献身のレベルから、人類愛や慈悲・悟りをキーワードにする道徳次元4へのレベルアップがなかなか難しいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
鄭 はい、道徳次元3から4に到達するにはかなりの飛躍があると思います。通常の社会生活ではなかなかそこには到達できないだろうと。

![鄭雄一「AI×ロボット研究者に聞く「正しい行動」のメカニズム──人間のOSを超越する仏教の力」[5/7]](https://image.osiro.it/pass/main_images/282185/images/original/%E9%84%AD%E9%9B%84%E4%B8%80-5.jpg?1686902479)
