冬に備えて、せっせとリスは木の実を集めます。それを地中深く埋めるのですが、埋めたことを忘れてしまう。で、その実がやがて芽を出し、樹木に成長し森が形成される。
    彼らは冬に備えて自分のために木の実を採集して保存するのですが、それが結果的には、周囲のためになる。そういうような利他の在り方が望ましい、と私は思っています。


岸見一郎(哲学者)
(サンガジャパンVol.33    「『今、ここ』を生きる勇気」)
※肩書は掲載時