死を迎える前の大問題になる老と病を、お釈迦様はご自分の身体でわざわざありありと見せながら、最後の三ヶ月をお過ごしになったのです。もちろん、生が一瞬、死が一瞬で、その間の「生きている」ということは、丸ごと、老と病ということなのですが。


藤本晃(浄土真宗誓教寺住職)
(サンガジャパンVol.22 「日本仏教は仏教なのか?    第6回」)
※肩書は掲載時