怒りが露わになっているとき、大人も子供のようにしか見えません。「怒りは、もしも煽り立てようものなら、恐ろしいものだが、もし怒りの進展を眺めているなら、怒りはじつに滑稽である」(『幸福論』)と、アラン※1も語っています。

※1. アラン(エミール=オーギュスト・シャルティエ 1868年〜1951年)    20世紀前半フランスの思想に大きな影響を与えた、フランス出身の哲学者。『幸福論』で名高い。


石飛道子(北星学園大学非常勤講師)
(サンガジャパンVol.16 「仏教と西洋思想による『怒り』へのアプローチ」)
※肩書は掲載時