私たちは超越的自己に触れる瞬間を日常の中で多々経験しているが気づかないだけだ。例えば、朝日や夕日を見た瞬間、野に咲く可憐な花を見た瞬間、他者からの意見が腑に落ちた瞬間、ふと何かに気づいた瞬間、ありがたいと感謝した瞬間など、主客(二元)が一つになる瞬間を知っているはずだ。


黒木賢一(芦屋心療オフィス代表)
(サンガジャパンVol.34 誌上シンポジウム「心理臨床と仏教」第3回)
※肩書は掲載時